TEAC HA-P90SDレビュー DSDを持ち歩け!

レビュー

こんにちはFLIP↗FLOPです。

今回は
TEACの無償貸出キャンペーンでお借りすることができたDSD対応ポータブルヘッドホンアンプ/プレーヤー TEAC HA-P90SDのレビューです。

TEAC公式オンラインストア

TEACは東京に居を構える音響機器メーカで、業務用音響機器を取り扱うTASCAM、ハイエンドクラスオーディオのESOTERICなどを展開しています。
仕事で音響機器を取り扱う人以外ではTEACが一番なじみがあるかと思いますが、家電メーカーが展開するオーディオとは違い、制作側により近いタイプのラインナップが特徴です。
先日発表されたダブルカセットデッキ「W-1200」を見ても「これ開発者が作りたかったんだろうなー」と思わずにはいられません。はやりのマーケティング戦略だけではこういった尖った製品は出せないでしょう。
個人的には毎週放送の「ティアックストアニュース」後の限定特価品がいつも楽しみです。
・・・横道にそれたのでレビューに話を戻します。

仕様は書き切れませんので、サイトの方でご覧くださいね。

TEAC HA-P90SDはヘッドホンアンプにプレーヤ機能を付随したという立ち位置ですが、プレーヤー自体もMP3やFLACを飛び越えてDSD5.6まで対応しており、貸出期間中もほとんどポータブルプレーヤーとして使っていました。
本体は金属筐体なので非常にがっしりとして大ぶりに見えますが、先日レビューしたUlefone U008とほぼ縦横の寸法は同じで、22mmの厚みが大きく見せています。

パッケージにはUSB A – Micro USB Bケーブル、USB A – DC充電ケーブル、RCA変換ケーブル、固定用ゴムバンド 2本、取扱説明書が入っています。

上部には 電源兼ボリュームノブとイヤホン端子、ゲイン切り替えスイッチ、DIGITAL I/O端子兼LINE IN端子、DIGITAL/LINE切り替えスイッチがあります。

ボリュームと筐体の色は揃えられており、細部の加工も非常にきれいです。

右側面にはMicroSDカードスロット、HOLDスイッチ、選択に使うジョグダイヤルがありますが、左側面には何もありません

下部にはPC接続用のMicroUSB端子や充電端子といった電源周りが配置されています。

バックパネルはフロントパネル同様、ヘアライン加工が施してあり、TEACのロゴが濃いグレーでプリントされています。

今回お借りしたパッケージには説明書のほかに、誤記訂正のお知らせとバージョンアップによる追補情報が添付されていました。

このあたりの細やかさは日本メーカーの特徴ですね。

さて肝心の音ですが、耳慣れている曲をジャンルごとにピックアップし
CD→WAVリッピング→MP3 128kbps/FLAC 176.4kbps/DSD5.6(DSDIFF)へ同じ条件で変換し2週間聞き比べてみました。
クラシック
   浜松交響吹奏楽団 「ディベルディメント」「天雷无妄 IV 」

 JAZZ
  ・工藤重典 「G線上のアリア~フルート、ピアノ&ベースによるトリオ・セッション~より G線上のアリア」

コントラバス6人の変態変則グループなので分類不能 
  ・L’ ORCHESTRE DE CONTREBASSES の「Bon voyage」と

   「 BASS BASS BASS BASS BASS & BASS」 (書いても聞いても長いな)

POPS
  ・Mr.Children 「 花- Memento-Mori -」

アニメ
・ココロ図書館オリジナルサウンドトラック 「空につづく坂道」

選曲にメジャーな曲がないですね。

最後の「空につづく坂道」ですが、まだハイレゾなどという言葉が定着するはるか前にCD以上の音質をということで投入されたHDCDでのリリースです。
CDが通常 16bit で収録されているのに対し 20bit で収録されています。現在はHDCDはほぼ消え24bitが主流になってしまいましたが、それだけに20bit収録というのはテストするにはちょうどいいといえます。

それぞれを聞いてみた感想ですが、

 ◆ PCのTEAC HR Audio Player→HA-P90SDをDACとしてDSDネイティブ再生

音量が小さいと少し迫力が薄いですが、音量を上げていくと低音部に厚みが出てきます。「天雷无妄 IV 」の盛り上がってくる部分などはMP3とは違いエネルギーがありますね。
「 花- Memento-Mori -」でもバスドラムとベースに活気が出ますが、一方でボーカルはMicroSDからの直接再生よりも少し後ろに下がる感じです。これはこの機種のDAC再生時のクセのようです。

 ◆ HA-P90SDのMicroSDからDSD再生

PCからのDAC再生に比べストリングスの音のポジションが明快になります。「 BASS BASS BASS BASS BASS & BASS」や「Bon voyage」など同じ楽器でポジションを聞き分けるのにちょうどいいです。
コントラバスを楽しそうにバンバン叩いているのが分かったり、コーラスが左右に流れているのが聞き分けられます。
「空につづく坂道」なんかはギターのアルペジオに温かみが出てきます。

 ◆ HA-P90SDのMicroSDからFLAC再生

MP3に比べ音の出始めがおとなしい感じがするものの、角が取れた感じ。「G線上のアリア」はフルートが木管楽器であることを思い出させるような滑らかさがあります。「ディベルディメント」は楽器ごとのばらつきが少なく、ドンシャリが苦手な人がリラックスして聴くのに向いています。オーディオテクニカやパイオニア、SONYのドンシャリが苦手なので私はこれが好みですね。

聴感上MP3 192kbpsから上は、ゴンペルツ曲線のように上がってもその差はごくわずかかなというのが個人的な意見です。そのうえでFLACとDSDの違いを挙げるとすると、間にティッシュ1枚を置いてあるかないかぐらいの音の差です。ただしMP3と比べると聞き疲れのは明確ですね。なによりDSDより容量が少なく扱いやすいです。

普段持ち歩いているのは AGPtEK ROCKERで、こちらもDSD5.6のネイティブ再生
ができるということですが、 AGPtEK ROCKERはプレーヤーのみでファイル周りに少しクセがあります。一方 TEAC HA-P90SDはヘッドホンアンプ+DAC+DSDプレーヤーと1台で何役もこなすことができるとなると食指が動きます。ただしフォルダ再生を多用するタイプですが TEAC HA-P90SDはそのあたりがちょっと使いづらいのと、操作がフロントのボタンとサイドのボタンに別れているので迷いやすいという難点があります。

価格で言えばTEACの公式ストアでは TEAC HA-P90SDは30,240円、他店でも安くて2万5,000円以上ですが IRIVERのAK70 MKIIが6万5,000前後であることを考えると、制作側のメーカーのDSD5.6対応プレーヤーとしてはコストパフォーマンスのよい製品です。

ちょっと試しに買ってみようというわけにはいきませんが、今回のように2週間の無償貸出キャンペーンに参加させていただくことで、じっくりとトライすることができました。

このほかにもさまざまな製品の無償貸出が行われているので、興味のある方は申し込んでみてはいかがでしょうか。

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